Bookbinding

小道具の本は、18世紀の製本手順に倣って4枚8ページの紙を糸綴じして作りました。

論文などを調べて、背を綴じる糸の通し方や背の上下を補強する「花布」といった製本の仕方を手探りでやってみました。

糸綴じ

今は「無線綴じ」で糸を使わず背に各ページを固定するのですが、当時の方法に従い、各ページを糸で縫って背の紐に固定していきます。

このとき情報が不十分で紙をしっかり固定していなかったため、綴じが緩くなってしまいました……

表紙色選定

表紙は合皮を使います。

イメージに合った色を合わせて確認します。

結果、茶色と紺に決定しました。

写真は不採用となった青の合皮を合わせたパターンです。

花布

「はなぎれ」と読みます。和本や現代の製本では布を張り付けるようですが、当時の製本方法に倣って、芯を糸で巻きながら紙に固定していきました。本物は絹糸ですがキルト糸で代用、巻き方の情報もなくガタガタですが補強することはできました

表紙装丁

選定した合皮を背表紙、表紙の順で貼ります。

背表紙は、閉じた紐と花布で、アンティーク本でよく見る凸凹ができます。

背表紙と表紙は、本物は箔押しで、簡易製本は転写で行うのですが、今回は手書きレタリングしました。